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 数日後、たかひさくんは、角くんを自分の家にしょうたいしました。
 たかひさくんのお母さんとお父さんは、いつも働いていて、夕方をすぎないと帰ってこないそうです。つまり、お母さんたちが帰ってくるまで、二人っきりで遊んだり、えっちなことがしほうだい、というわけなのでした。
 たかひさくんのおうちは、小学校に近いところにある一戸建てでした。角くんは、たかひさくんのお家の大きさやきれいさに、思わずびっくりしました。たかひさくんは慣れているようで、げんかんの前までやってくると、ランドセルからカギを探り出してドアを開け、角くんを中に案内します。
 2階にあるたかひさくんの部屋は、そうじが行きとどいていて、とても広々としていました。
 青いシーツのしかれた大きなベッド、きちょうめんに整理されている学習づくえもあり、それから近くの本だなには、小説やマンガや学習本などが整とんされて、並べられています。角くんは、たかひさくんがふだんからそれら一つ一つを使っていると思うと、なんだか、部屋のすみからすみまでいとおしく思えるのでした。
 ふたりは部屋にランドセルを置くと、テーブルやソファのある広いリビングへ移動して、TVゲームをして対戦して遊んだりもしました。ふたりの強さは、たかひさくんがやや強いくらいのものだったので、とっても白熱しました。ふたりはテレビの前になかよく並んで座りこんで、勝ったり負けたりするたびに大さわぎしました。ジャマをするために、わき腹をくすぐったり、じゃれあうようにぎゅっとだきついたり、体をおし合ったりして、ふたりとも照れながら、おたがいにニコニコして笑っていました。
 たかひさくんが持ってきたおかしを食べながら、TVゲームのことや、学校のこと、流行っている遊びのことなどを、次々にとりとめもなく話したりもしました。ふだん、何気ないことでも、ふたりで話しているだけで、とてもかけがえのない物のように思えます。そのことが、とっても不思議で、とっても楽しいのでした。


 ゲームが終わって一息ついても、ふたりともじゃれ合いながら、きゃっきゃっとさわいでいました。たかひさくんが、部屋にいかないかと提案し、角くんがうなずきました。
 ふたりはフローリングのろうかに出て、階段を登ります。二人とも、真っ白いくつ下をはいているので、大きな音はしません。角くんがふざけて、さりげなくたかひさくんの手を取って、きゅっとにぎりました。たかひさくんはちょっととまどって、はずかしそうにしながら、他にだれもいないので、こいびとのように指を組ませ、手をつなぎます。
 部屋までやってくると、ドアを閉めて、ふたりは、ベッドにこしかけました。だいじに手をつないだまま、となり同士になり、無言になってしまいます。
 二人とも照れたように、「なんだよぉー」「えっ? えっ? なんでもないよぉ!」と、こづき合いながら、なんでもないことを言い合います。
 角くんが、そのままベッドにこてんと横になるので、たかひさくんもそのとなりに、ごろんと横になります。
 角くんが顔を向けると、そこに、たかひさくんの顔がすぐ近くにありました。指を組んで手をつないだまま、おたがいに向かい合って、ベッドの上にね転んでいるのでした。二人きりで、こんなに顔が近くなっているのは初めてだったので、なんだか照れてしまって、息をひそめるようにしながら、どちらからともなく、くすくすと笑いあいます。なんだか、変な気分です。
 ふたりは、半ズボンから出た足を重ねて、ひざをからめあいます。すべすべとしたはだがすれる感しょくが、とても気持ちいいのです。おたがいの息づかいがよく聞こえ、あたたかくて、すごくドキドキします。手を重ね合ったまま、おでこをくっつけたり、くちびるを近づけて、なんでもないようなことをささやき合ったりして、そのたびに、くすくすと小さく笑います。
 そこで、二人はしばらくおたがいの顔を見つめ合ったあと、やがて、ちゅっと口づけをしました。
 角くんが、「ズボン、ぬごうぜ」とささやいて、ねながらその場で、ハーフパンツをずり下ろします。その下は真っ白いブリーフで、すっかりおちんちんがテントを張っていました。たかひさくんも、なんだか変な気持ちになっていたので、「うん」とうなずいて、半ズボンをすっとぬいでひざの方まで下ろし、ぱっつんぱっつんの白いブリーフ姿を見せます。
 そのまま、下着姿のままで、二人で足をからませあい、組みあうと、太ももや、ふくらはぎや、つま先までの、さらさらとはだのこすれる感しょくが、さらに、気持ちよく感じられます。
 角くんが、「たかひさ、たってる……」と言いながら、ブリーフの上から、その大きくなっていたおちんちんをつまみます。
 たかひさくんは「んんっ、んっ」と声を出してしまいますが、負けずに、ほっぺをほてらせながらはずかしそうに笑って、角くんの太もものすき間あたりから、たまたまを下からくすぐるように、指先でさわります。角くんは、「んへゃあ……」とおかしな声を出してしまいます。
 ふたりは、いつの間にか、とってもいやらしい気持ちになってきました。

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